空気が澄んで美しい秋晴れが眩しい季節。乾燥した風が吹き始めています。

この時期、私が住んでいたカナダでは樹々のリス達が大忙しでどんぐり収穫していたことを思い出します。木の実にも多く含まれる油質やたんぱく質は、冬に高まるヴァータドーシャをバランスさせることを表す光景。動物たちや自然の英知からは学びが多いものです。

人間界に目を向けると、現代人の多くが、忙しさや過剰な情報、不安定な情勢など、近年はさらにヴァータが乱れやすい環境で生きています。
生活が激変し、人との距離感の変化や、生命維持に重要な呼吸にも制限をつけるライフスタイル は、酸素にも含まれるプラーナ（生命エネルギー）の不足や乱れも起きやすく、これは同時にヴァータの動きの乱れにもつながっていきます。

乾燥・冷え・不安定さ、軽さ、速さ、疲労感などの特性をもつヴァータドーシャは、季節的にこれからさらに高まります。

乾燥したスナックやパン、冷たいお弁当や飲み物などは消化に負担を掛けるだけでなく、心と体のヴァータを乱し、ピッタやカファにも作用して様々な不調を発生させやすくする。

反対の性質を取り入れることで、心身のこれらのエネルギーをバランスに導くというアーユルヴェーダでは、ヴァータのバランスには主に「重性、温かさ、油性」を意識することが大切だといいます。

これらは食事だけではなく、日々の過ごし方に応用してみることで、心に落ち着きと平安をもたらすものです。

秋から厳冬でのライフスタイルでは『心身を温かく、ゆったり、しっとり潤す』がキーワード。

安定した深呼吸を意識する、ゆったりとした時間を過ごす、一定のリズムで呼吸と共に行う運動（ウォーキング・ランニング・ヨガなど）を習慣にする、雑音や騒音を避ける、寝起きや食事の時間を一定にするなどは、ヴァータをバランスし、安定感をもたらす生活法です。

疲れを感じる時や便秘がちな時には、おやつや寝る前にホットミルクにギーを入れて飲むことでしっとりと心身を潤し、オージャスを素早く高めることができるのでおすすめです。

参考コラム：すぐにオージャスを高める時の『満月のGHEEのオージャスドリンク』